病院長あいさつ

近年は震災など様々な災害が立て続けにおこり、また世界の政治経済の状況も先が見えなくなり、日本全体が今までに経験したことのないストレスに曝されています。
政治の状況がダイレクトに影響してくるここ沖縄の地では様々な問題が生じ、ますますその状況は顕著であるといえましょう。
私たちは生きていく以上、職場、学校、家庭など多種多様な場面で精神的ストレスを受け続けています。精神科は医療の中でも特殊な分野というイメージが強いと思われますが現代社会では基本となる医療であり何よりも重要であると考えます。

当院ではこれまで精神障害者の治療を実践し、少しでも多くの方が社会復帰を果たせるように努力してきましたが、今後はストレスに伴う症状で困っている方や発達障害や高次脳機能障害などこれまでの精神医療の狭間に埋もれてしまいそうな問題を抱えた方々のニーズにも応えていければと考えています。精神科はその解決のために万能な公式や明確な答えがない障害を対象としています。もちろん医療スタッフの力だけでは解決できない問題も存在します。

当院では「こころを病める人にへいあんを」の基本理念のもとに、医療者や当事者様やご家族を含めた利用者をとりまくすべての環境が治療的に働く「治療共同体」の実現をめざしています。どうか皆様も一緒になってこの難問に取り組み「こころ病める」人が「リカバリー」を果たして「へいあん」に暮らしていける沖縄を目指してみませんか。