ドクターUの幻語新作10【コロナ禍(ころなか) COVID-19 Pandemic】

ドクターUの幻語新作10【コロナ禍(ころなか) COVID-19 Pandemic】

毎日暑い日差しが続く中、また大雨による水害などがある中、皆様いかがお過ごしでしょうか。

夏になりましたがCOVID-19の猛威は衰える気配もありません。

国際的にはウクライナの戦争が続いている状態で世界各国の経済に影響を与えています。国内的には、クリニックや医療関係者に対する攻撃や要人銃撃など、ネット界隈では「無敵の人」と呼ばれる、テロにも匹敵する他者巻き込み型の危険な犯罪が後を絶ちません。2019年から続く、この状況の中においてもパッションを持ち続けて頑張っている医療関係者各位の皆様を労いたいと思います。

COVID-19感染症は、ワクチン開発や治療薬の進歩をもたらしていますが、いまだに十分なコントロールはできておらず、しばらくは社会に及ぼす影響は持続し、人的、経済的損失も大きいものと考えられます。

私たちの従事している精神科医療においても例外ではなく患者さんの健康面・経済面への負担や病院経営への打撃も深刻です。この状況下においても我々は精神科医療の本質を見失うことなく利用者に適正な医療サービスを提供しなければいけません。

我々精神科医療従事者は、未来を見据えて、どのような工夫や考え方を持つべきなのか。より一層の進化と覚醒を目指し、新たな希望を持っていくべきです。

中心になる考えは「多様性」と「持続可能性」ということになるでしょう。コロナ禍の経験を活かし、今後は時間・場所にとらわれない多様で柔軟な医療の提供を状況に応じて選択できるようにすることも必要になってくるでしょう。病院運営も含め短期の効率性や現状打開にとらわれがちだった視点から、中長期視点をもって持続可能性を維持できるためのアイディアを出し合っていくことが肝要でしょう。

今後世界的にも経済への打撃も大きく、暗い世相や追い詰められた状況からメンタルに不調をきたす人も多くなるでしょう。精神科へのニーズもいろいろな面で変化していく可能性があります。それでは読者の皆様もご自身の健康に留意され、この難局を乗り切っていけるようお祈り申し上げます。

当方の事情によりしばらく記事の掲載が遅れていましたが、ウェブマガジンを再開したいと思いますので、皆様にお詫び申し上げるととともに引き続きご愛読いただけると幸いです。