待つことで得られたもの
大大変ご無沙汰しております。
卵の親分です。
今回、紹介するお話は精神科に不安をもちつつも根気強く関わることで相手の思いを引き出し、
大きな成長へとつなげることができた卵の話をしたいと思います。
今回、受け持ちしてくれたのは
ここ最近、体の不調をきっかけに人に頼る心が強く出始めた患者のAさんでした。
また、その方を受け持った卵のBさんは、患者さんの部屋に入ることや、受け持ち以外の患者さんが近づいてくることが怖いと思ってしまう不安の強い卵のBさんでした。
不安が強い中でも卵のBさんは
頼る気持ちの強くなった患者のAさんが自立できるようにと
「~しませんか?」、「~行きませんか?」
などと声かけを行っていきましたが中々うまく行かい状況が続きました。
その時、卵のBさんは自分の声掛けが
相手を誘導しようとしているのではないかと考え、まずは相手の思いを引き出してみようと
「Aさんは今後、どんなことをしていきたいですか?」と質問を投げかけました。
質問された患者のAさんは「今後?う~ん…」と黙り込みしばらく沈黙が続きました。
卵のBさんは話したくなることを我慢しながら
ひたすら患者のAさんが話をするのを待ちました。
すると、患者のAさんは
「いつか退院したい、結婚もしたいし、仕事もしてみたい」と自らの思いを話してきました。
初めて、患者のAさんの思いを聞けたとき、
Bさんは待つことの本当の意味が分かったと話してくれました。
その体験をした卵のBさんはキラキラした表情で
「実習は大変だったけど、いっぱい学べて楽しかった」と実習を終えていきました。
大きく成長していった卵のBさんを見送り、
卵たちの成長に改めて感動させられました。